Ⅱ.相続財産の評価額を下げる(不動産や特例の活用)

この対策は、相続財産自体を減らすのではなく、相続時の財産の評価額を減らす方法です。

1.小規模宅地等の特例

相続税には「居住用の財産はあくまで住むためのものなので、税をかけるのは良くない」という考えがあります。

被相続人と相続人が同居し、生活を一緒にしている場合、そのままその家に住む人がその土地を引き継ぐ場合は、面積330㎡まで評価額を80%減額されます。

例えば1億円の土地なら80%減額されて、1,600万円まで評価額が下がります。そのため、自宅を引き継ぐ場合は、あらかじめ引き継ぐ予定の人と同居しておくなどの対策をしておきましょう。

※事業をしている場合で、事業を引き継ぐ人にその事業用の土地を相続する場合も、小規模宅地等の特例を使うことができます。

2.不動産の購入を検討する

相続時に同じ価値の現金と不動産がある場合、相続税の計算上、不動産の方が価値が安くなることが多いです。

おおよそ80%程度の評価になります。そのため現金が余っているなら、不動産を購入することで節税対策になります。

ただし、不動産は再開発など周囲の状況が変わったり、政府の政策の影響などにより価値が変動したりします。

不動産を購入する場合は、相続時までにその価値がどうなるかを考えてから購入する必要があるでしょう。

また、不動産は換金性に乏しく、現金が急に必要になったときに困ることも考えられます。

不動産購入で節税を考えられる際は、専門家に相談する等十分検討しましょう。

3.不動産を賃貸する

既に不動産を持っている場合は、賃貸することも考えましょう。

賃貸した不動産は相続があったからといって簡単に売却することができません。そのため相続税の計算上、評価額が減額されます。

遊んでいる土地がある場合は、賃貸マンションなどを建設するのも節税になります。

上記で説明した通り、まず現金を不動産に変えることで節税効果があり、そのマンションを賃貸することでさらに価値が低くなります。

ただし、空き部屋がある場合はその分、賃貸していないとみなされます。

不動産業者の一括借上制度が使えるかどうかなど、気を付けることも多いので、あらかじめ税理士に相談しましょう。

4.事業承継税制を使う

会社を経営している場合、その会社の株式も相続財産になります。

経営している会社が利益を多く出していたり、固定資産を多く所有していたりする場合は株式の価値も高くなります。

国としても会社を継続してほしいので、会社を承継する人がその株を相続する場合には、納税猶予する特例があります。

会社を経営している場合は早めに税理士と相談する必要があるでしょう。

【関連情報】事業承継税制とは
相続税額の早見表

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